今日2月6日は抹茶の日です。
これは、西尾市商工課に属する西尾市茶業振興協議会が、今から16年前、西尾茶業創業120周年を記念して制定しました。

何故2月6日なのかというと、茶道のお手前で釜をかけて湯をわかす道具に風炉(ふろ)があり、現在でも最高の形式では風炉を使用します。
このことから「風炉(ふろ)」に語呂を合わせたということです。

西尾市は、名古屋から南東へ約40㎞、西三河地方南部の人口11万弱の町です。
大学の後輩が通っていた教会が西尾にあり、名鉄電車を乗り継いで訪ねたこともあります。

西尾市は、抹茶の生産が国内シェア20%という、日本有数の抹茶産地です。
また、地場産業として日本三大産地の一つに数えられる鋳物工業、トヨタ関連で自動車関連産業が盛んです。

西尾市では、今年は2月8日(日)に抹茶の日記念行事として市文化会館で市民茶会を開催し、ほかにはてん茶を石臼で挽く抹茶づくり体験、お茶を使った料理教室などを、市内の各地で行うそうです。
さすがは、抹茶の里ならではの催事です。

ところで、茶の湯とキリスト教の関係について、特に、千利休がクリスチャンであったことは、茶の湯を研究している人々の間では、ほぼ常識らしいと聞いたことがあります。

千利休のキリスト教との接点について、三浦綾子氏の『千利休とその妻たち』(新潮文庫)によれば、後妻おりきの影響が大であるようです。
また、三浦綾子氏は、『泉への招待』(光文社文庫)で「狭き門より入れ」の項に、風呂敷大であった帛紗を今の寸法にしたのはおりきである、と伝えられていることを紹介されており、また、宣教師の説教を伝え話すおりきの話から、利休が躙り口を創案した小説のくだりを書いておられます。

そして、それを書かせたのは、裏千家家元・第十六代千宗室氏の言葉であったと言われます。
その言葉とは、「利休が(秀吉に)切腹させられたのは、キリシタンであったためであり、茶室の躙り口も『狭き門より入れ』という聖書の言葉の具体化であった」というものです。

茶の湯を通して日本の文化に影響を与えたキリスト教について研究しておられ、表千家教授となられた春日部福音自由教会の高橋敏夫牧師が、『茶の湯の心で聖書を読めば』、『武将高山右近の信仰と茶の湯』(いずれも、いのちのことば社刊)などの著書を出版されていることを知りました。
是非手に入れたいと思います。